中国乳業協会の高鴻賓会長は15日に行われた第5回中国乳業大会で、牛の供給不足が中国乳業の発展を制約する大きなボトルネックになっており、現在国内では一定規模以上の乳牛育成牧場の建設ペースが加速し、毎年の乳牛輸入需要は25万頭を超えるが、供給が大幅に不足しているとの見方を示した。人民日報が伝えた。
長年にわたり、中国では乳牛の優良品種は主に輸入に頼り、2012年の輸入頭数は12万8千頭で、08年の8.5倍だった。乳牛輸出国の供給に限界があることから、13年は前年比20.2%減少の10万2千頭にとどまった。
現在、中国はオーストラリア、ニュージーランド、ウルグアイから乳牛を輸入している。13年11月にはルーマニアと、14年4月にはチリと、それぞれ生牛の検疫と衛生に関する議定書を締結したため、今後は上記5カ国から毎年12万-15万頭の乳牛を輸入することが可能になるとみられる。
専門家の指摘によると、現在、一部の企業が牧場を建設したものの育てる牛がいないという状況にあり、牧場建設計画を遅らせざるを得ない企業もある。長期的にみて、国内における乳牛優良品種の繁殖・育成システム構築を加速的に進めなければ、牛の供給問題で他国に制限される状況から抜け出せないという。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年6月17日