▽レアアースにならった管理制御モデルを導入すべき
張氏によると、中国のグラファイト産業は現在、他国によって左右される現象が目立っている。原子力発電所で使われる「等方性黒鉛」はほとんどすべてが日本の東洋炭素によるもので、1トン当たりの価格は約45万元(約720万円)するが、コストは5万元(約80万円)に過ぎない。中国は長期的に技術の後進状態にあるため、価格の主導権は常に日米が握っている。
張氏によると、企業の科学技術水準を高めるには、産業活動が行われる環境を規範化しなければならない。そのためには、国家と地方による業界整理と企業への厳しい参入規制が必要となる。
埋蔵量が全国の60%に達している黒竜江省はグラファイトへの関心が高い。2011年、黒竜江省科学技術庁は、中国工程院の9人の院士と中国グラファイト産業分野の27人の専門家を組織し、グラファイト産業の拡大と強化のための方法と措置を検討した。また内蒙古自治区は、鉱山資源の統合によって小企業による低水準の採掘を制限し、大手企業を引き入れて投資を拡大し、まったく新しいモデルを創りだした。
業界関係者によると、グラファイト産業の健全で持続的な発展を確保するためには、国家レベルでレアアース資源の監督制御のモデルを参照し、グラファイトの生産力を全国的に調整し、研究開発を奨励し、グラファイト産業の発展を統一的に計画しなければならない。関連部門は、グラファイト産業に対する支援を拡大し、グラファイト産業の統一的な計画を行い、グラファイト資源を保護しつつ開発することが当面の急務となる。(編集MA)
「人民網日本語版」2014年6月18日