2014年3月28日  
 

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レアアース輸出管理問題 米欧日のルールは差別的

 2014年03月28日16:11
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 世界貿易機関WTO)は北京時間の26日、米国、欧州連合(EU)、日本が中国のレアアース(希土類)、タングステン、モリブデン関連製品の輸出管理措置を訴えている案件についての専門家チームによる報告を発表し、同案件に対して、中国がレアアースなどの製品に実施している輸出税と輸出割当制限はWTOの枠組の規定に違するものとの仮決定を下した。ある専門家の意見によると、この仮決定の合理性については検討の余地があり、実際には中国に輸出制限手段を放棄し、コストが高く効率の低い別の方法を選択して自国の資源と環境を守るよう迫るに等しい。また世界で最も厳格な輸出管理制限システムを擁する米欧自身が実施する類似の政策について、見て見ぬ振りをしている。他国にだけ制限を加え、自国は野放しということだ。中国は仮決定の執行を拒絶できないが、うまく回避する道を探り、西側の「差別的ルール」をうち破ることは可能だという。

 ▽資源輸出の管理コントロールに打撃

 2012年3月、米日欧は中国のレアアース、タングステン、モリブデン関連製品の輸出関税、輸出割当額、輸出割当額管理、分配措置についてWTOの紛争解決制度に訴えた。双方は話し合ったが成果はなく、WTOは同年7月に専門家チームを発足させて同案件の裁決機関とした。商務部(商務省)の情報によると、同チームは今年3月26日、中国の同製品の輸出管理措置はルール違反であるとの仮決定を下した。

 専門家チームの仮決定によると、同チームは中国がレアアース、タングステン、モリブデンについて採る総合的な資源・環境保護政策を認め、モリブデンの輸出割当額を申請する企業の輸出実績についての要求は外国企業を差別するものというEUの主張は取り上げなかった。だが中国の対象製品の輸出関税、輸出割当額、輸出割当額管理、分配措置はWTOルールや中国のWTO加盟時の承諾に合致していないとした。

 実際のところ、こうした結果は驚くべきものではない。これまでの原材料をめぐる争いの中で、WTOは9種類の原材料の輸出割当制限を撤廃するよう中国に求める判定を下した。ある専門家によると、9種類の原材料の案件に続いて、中国のレアアースなどの製品の輸出制限が再びルール違反と判定され、欧米日などにとっては極めて大きな好材料となった。ここを突破口として、中国の戦略的資源の輸出管理制度が打撃を受ける可能性がある。

 商務部条約法律司の楊国華副司長は、「3-4カ月後、このレアアース案件は2審判決を、すなわち最終決定を迎える。商務部は評価作業を真剣に行っており、それによって上訴するかどうかを決定する」と話す。

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