中国国家林業局の張永利副局長は本日、中国国務院新聞弁公室で開かれた定例記者会見で、第2回全国湿地資源調査の結果を発表した。張副局長は、「全国の湿地面積は5360万2600ヘクタールに達し、2003年に完了した第1回調査時より339万6300ヘクタール減少した(8.82%減)。そのうち自然湿地の面積が337万6200ヘクタール減少した(9.33%減)」と述べた。科技日報が伝えた。
世界的な慣例に基づき、湿地の環境状況をA・B・Cの3段階に分けて簡単に分類した場合、中国の湿地環境状況は全体的に見てBの水準に達する。具体的に見ていくと、Aランクの湿地の面積は全体の15%、Bランクは53%、Cランクは32%に達する。
張副局長は湿地面積の大幅な減少について、「気候変動などの環境要因の他に、人類の活動がその主因になった。中国の湿地保護は、湿地面積の減少、機能の低下、脅威・圧力の拡大、保護の不足といった問題に直面している。管理の面から見ると、国家は湿地保護条例を発表しておらず、湿地保護の長期的・効果的なメカニズムが形成されていない。科学技術によるサポートが不十分で、全社会の湿地保護意識を高める必要がある」と語った。
また今回の調査によると、中国の湿地保護面積はこの10年間で525万9400ヘクタール増加し、湿地保護率は30.49%から43.51%に上昇した。この10年間で世界級の重要湿地が25カ所増加し、279の湿地自然保護区、468の湿地公園が新設された。中国は湿地自然保護区を中心とし、湿地公園・自然保護区を共存させ、その他の保護手段を補助とする湿地保護体制を初歩的に構築した。
湿地は「種のジーンバンク」と呼ばれる。中国の湿地には4220種の湿地植物、483種の湿地植物群系がある。また脊椎動物は2312種(5綱・51目・266科)に達し、そのうち湿地鳥類は231種に達する。湿地の水質浄化機能が高く、1ヘクタールの湿地が毎年1000キロ超の窒素と130キロ超のリンを除去できる。また中国の湿地は汚染削減の高い自然効果を持ち、その泥炭は気候変動の対応に対して重要な役割を発揮している。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年1月14日