ICANN(Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)の第50回総会が23日にロンドンで開催された。中国国家インターネット情報弁公室の魯煒室長は開幕式で基調講演を行ない、国際サイバー空間ガバナンスについて7つの共通認識を形成し、インターネット・ガバナンスをグローバル共同ガバナンスの時代へと推し進めるよう呼びかけた。
魯氏は講演で「各国は国情、歴史・文化的背景、インターネットの発展程度が異なるため、ガバナンスのモデルと方法も異なり、溝や争いがいくつか存在する。だがサイバー空間ガバナンスの強化という意向は一致している。ICANNのビジョンが掲げるように『One World. One Internet.』だ」と指摘。
さらに「こうした共通のビジョンに基づき、各国は小異を残して大同につき、理解を強化し、次の7つの共通認識を形成すべきだ」として、以下を挙げた。
(1)インターネットは全人類に危害ではなく幸福をもたらすべきだ。
(2)インターネットは各国に平和と安全をもたらすべきであり、特定の国が他国を攻撃する「武器」となってはならない。
(3)インターネットは発展途上国の利益にもっと寄与するべきだ。彼らはインターネットのもたらすチャンスをより必要としているのだから。
(4)インターネットは公民の合法的権益の保護を重視するべきであり、違法犯罪活動の温床となってはならないし、テロ活動実施の道具となってはなおさらにならない。