香港警察当局は16日、道路不法占拠事件を再び制止した。政府機関と世論は声を揃えて「セントラル(中環)占拠」者の身勝手な行為を強く非難している。特区政府の梁振英行政長官は「香港社会に対する『セントラル占拠』の悪影響がこのまま長引くことを許すわけにはいかず、適切な時期に警察当局が適切な方法で処理する」と語った。人民日報海外版が伝えた。
■「セントラル占拠」者は絶えず挑発
「セントラル占拠」者は警察当局に対する挑発の手管をどんどん増やしている。16日早朝、ある男がミネラルウォーターのペットボトルを龍和道に向けて蹴り、走行中の自動車に命中させた。警察は「公共の場で公共秩序を乱した」容疑で、この38歳の男を逮捕した。
警察当局はソーシャルメディア上で「フラッシュモブ」方式での道路占拠を呼びかける者がいることにも留意している。15日遅く、覆面やマスク姿の青年たちが、中環の交差点に突然押し入り、警察側の封鎖線を撤去したうえ、ゴミ箱を車道に運び、すぐに散っていった。湾仔警察署への通報活動を展開して警察当局を挑発し、警察力を分散させて、警察の手が回らなくすることを提案する者もいる。
運輸署は16日「デモ参加者の『突撃』や『フラッシュモブ』によって交通が混乱し、路線バスその他車両が足止めを食らい、路線バスは臨時でルートを変えることを余儀なくされ、遅延が生じている。これによって運転手の負担が増しているだけでなく、乗客もバスのサービスが絶えず変更されることで途方に暮れている。夏慤道の不法占拠が続いているため、15日遅くの中環、金鍾、湾仔の交通はほぼ麻痺し、複数箇所で車両の長蛇の列ができた。依然としてバス8路線が運行を停止し、218路線がルートを変更している」と表明した。
■「セントラル占拠」が法治を踏みにじることは断じて容認せず
梁長官は16日午後、特区政府は政治制度改革に引き続き努力するとして(1)香港の社会秩序をできるだけ早く回復する(2)今年第4四半期に政治制度改革についての2回目の諮問を行う(3)「大学生連合会」代表を含む各界との対話を継続し、共通認識の形成を図る――方針を表明した。
梁長官は「市民大衆の共通の願いは2017年に基本法と全人代常務委員会の決定に基づき、一人一票の行政長官普通選挙が実施されることだ」と強調。「主要道路が占拠されて2週間あまり、香港の交通、社会秩序、経済活動、中小店舗の経営、学生の通学などに深刻な影響が出ている。特区政府と警察には香港の社会秩序を維持し、法にのっとって事を処理し、法にのっとって香港を治める責任がある。特区政府は占拠活動を十分に容認し続けてきたが、このまま長引かせるわけにはいかず、香港社会に対する悪影響を続けさせるわけにもいかない。適切な時期に警察当局が適切な方法でこれらの問題を処理する」と述べた。
東方日報は16日付社説で「デモ参加者は道路を封鎖し、警察側防御線に突撃している。まさかこれでも無法の限りを尽くしていないと言うのか。『セントラル占拠』は法治を踏みにじり、社会秩序を破壊し、市民生活に影響を与えている。まさかこれでも調査を受けるに及ばないと言うのか。世界のどこでも法治を破壊するこうした行為は容認されない」と論じた。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年10月17日