中国のウェブサイトで初めて「仮想恋人」サービスに関する広告を見たとき、これは「誇大広告」に違いないと思った。広告によると、1日20元(約350円)の利用料金で、男性または女性の仮想恋人と電話またはネット上でお喋りすることができ、まるで本当の恋人と恋を囁き合っているような感覚に浸ることができるという。サービスには各種タイプがあるが、共通のサービスとして、電話によるモーニングコールサービス、ショートメッセージ・音声による情報のやり取り、通話・おやすみなさいの挨拶などがある。ネットユーザーからはすこぶる評判が良く、私(筆者)もスマホにいる「夢の中の恋人」が欲しくなった。米CNN(電子版)が伝えた。
ショッピングサイト淘宝網の店主が、私に「好み」を聞いてきた。「ロリータ」や「成熟した女性」を選ぶことができる。女性客向けの「男性の恋人」は、非常にバラエティに富み、「優しく気持ちの温かな男性」「ユーモラスな若者」「人情の機微に通じた年配の男性」などさまざまだ。
私は、活発で明るく、とはいえあまり「ロリータ」風ではない女の子が好みだと答えた。店主は、私の微信(WeChat)のアカウント番号を確認し、サービス開始後の返金はできないと念を押した。その後すぐに、私の「仮想恋人」の「毛坯」嬢から、「こんにちは!この音声情報は、私が男性ではなくロボットでもないことを証明しています。それから、私たちの交流では、性的な話はご法度です。私たちの恋愛を楽しみたいから」というメッセージが届いた。彼女の話しぶりは、「業務マニュアル通り」といった感じだった。