2年ぶりに金利が引き下げられる。中国人民銀行(中央銀行)は21日、11月22日から金融機関の人民元建て貸付および預金の基準金利を引き下げると発表した。前回の利下げは2012年7月6日。関連政策によると、基準金利は0.4ポイント引き下げられ、08年11月27日の1.08ポイント引き下げ以来の大幅な利下げとなった。「新京報」が伝えた。
人民銀によると、利下げの理由は、中国の実体経済では現在、「資金調達難や資金調達コストの高さ」という問題が突出しているからだという。
今回の金利調整のポイントは、基準金利の誘導的役割を発揮させること、市場金利と社会の資金調達コストの引き下げを方向性をもって誘導すること、実質金利が徐々に合理的な水準に戻るよう促進すること、企業の資金調達コストの高さという突出した問題を緩和することだ。
人民銀の利下げは、これまで全面的な預金準備率の引き下げや金利の引き下げは行われないとの予測を相次いでうち出していた専門家たちにとって「非常に意外なこと」だった。とはいえ、有名な経済学者の厲以寧氏(北京大学光華管理学院名誉院長)は23日、「中央銀行が今のタイミングで準備率と金利を引き下げるのは的を射たことだ。貴重なタイミングをうまくつかんだといえる」と述べた。
厲氏からみると、データをみる限り、中国の狭義マネーサプライ(M1)と広義マネーサプライ(M2)は少なくないばかりでなく、一貫して高い水準を維持してもいる。それにも関わらず通貨の流通量が十分でなく、市場は資金不足に陥っていると人々が感じるのはなぜだろうか。主な理由として、中国が現在、二重のモデル転換の時期にさしかかっていること、通貨の流通量と通貨の流通への補償が拡大していること、さらには通貨の流通の空転現象が深刻なことなどが挙げられるという。
また厲氏は、「過去数年間、中央銀行は預金準備率を引き上げては、引き下げるということを何度も繰り返してきたが、全体としては、引き上げの回数が多く、引き下げの回数が少なかった。今いえることは、預金準備率は今も高めであり、適宜引き下げが可能ということだ」と話す。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年11月24日