国際オリンピック委員会(IOC)は8日と9日、モナコで第127回総会を開催する。IOCのバッハ会長は、「開催都市に実施種目の提案権がある」と強調した。改革案が承認されれば、2020年の東京オリンピックで空手が追加される可能性が広がる。そうなると、中国が同じように五輪の正式種目化を狙っている「中国武術」は不利な状況に追い込まれる。人民網が報じた。
空手の正式種目化を目指し、日本オリンピック委員会(JOC) や東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が、世界で積極的にPRを行っているほか、110人を超えた衆参両院による空手道推進議員連盟が立ち上げられている。
中国の伝統競技である「武術」は、空手に比べて、数多くの流派が存在し、中国武術協会が認定している「拳種」だけでも、129種ある。「武術」の五輪正式種目化は、中国の長年の夢でもあるが、▽世界におけるPRが進んでいないため、認知度が低く、シェアが少ない▽練習する環境を整えるのが難しく、現代人の好むスタイルでもない---などの課題も残されている。そして、流派が多いため、統一した基準を定めるのが難しいというのが、ネックになっている。
統一された基準を定めると同時に、日本のように国をあげてPRを行い、いかに訪れるチャンスをものにできる用意を整えるかというのが、中国武術界が今考えるべき課題だ。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年12月8日