2014年12月17日  
 

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衆院選勝利を収めた安倍首相はどこに行こうとしているのか

「週刊!深読み『ニッポン』」

人民網日本語版 2014年12月17日09:52

「週刊!深読み『ニッポン』」

注目の日本の衆議院選挙が14日、幕を下ろした。選挙前に日本の各大手メディアの予想通り、安倍首相率いる自民党があっさりと勝利を収めた。安倍首相は「思い通りに」4年の任期を新たに得て、長期政権実現に向けて土台を固めた。だが安倍首相とその内閣、執政団体は様々な課題を抱えており、新たな4年は順風満帆とは言えなさそうだ。こうした課題にいかに対応するか。途中で予想外の変化が起こらないか。多くの試練が安倍首相を待ち受けている。(文:厖中鵬・中国社会科学院日本研究所学者)

▽安倍首相が直面する数多くの政治的課題

第一に、政治分野について。安倍首相は多くの問題に直面している。これらの問題は、「髪一本を引っ張れば全身が動く」ような根本的なものである。安倍首相はこれにいかに対応し、いかなるカードを切るのか。日本の政局の動向を観察するポイントとなる。

来年4月、日本は統一地方選挙を迎える。日本の各都道府県と政令指定都市の首長と議員、政令市以外の市町村区の首長と議員のすべての選挙が行われる。安倍首相の目標は、自民党が衆議院選と同じように地方選挙でも一気に勝利を収め、内閣と自民党の政策を地方でも行うのにより良い条件を作り出すことである。だが地方選挙には地方の特徴があり、自民党が衆議院で勝利を収めたことは、地方選挙でも自民党が大勝できることを意味してはいない。このため民主党や維新の会、共産党などの野党も統一地方選挙を重視し、準備を進めてくるものと見られる。とりわけ民主党は、今回の衆院選での伸び悩みを反省し、統一地方選挙をバネにして次の衆院選での巻き返しをはかろうとするはずだ。安倍首相が率いる自民党がもし、来年の統一地方選挙で衆院選の大勝を再現できなければ、災害復興や地方創生などの政策も水を差されることになる。

安倍首相は今年7月、集団的自衛権を解禁する閣議決定を行った。安倍首相は来年の統一地方選挙後、集団的自衛権の解禁に関連する一連の安保法案を国会に提出する計画だ。これらの法案が通過するかは、今後の日本の安保政策にかかわり、日本の集団的自衛権の解禁が本当に実現するかにかかわる。だが集団的自衛権の解禁は敏感な問題であり、各野党の意見もばらばらで、立場の相違は大きい。自民党と連立与党を組む公明党も慎重な態度を保っている。そのため来年5月以降、与野党は国会で、安保関連法案の採択是非について新たな攻防戦を繰り広げることになる。各党派の相違をいかに解消し、各党派の利益のバランスをいかに取るかは、安倍首相の政治手腕を試し、安倍首相の安保観がどこまで通用するかを示す正念場となる。


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