1年に24ある節気のうち、最後のふたつ「小寒」と「大寒」は、年間で最も寒い時期に訪れる。漢方では、この時期、自然界では陰が陽に勝り、寒さが身に堪え、心や腎の陽気が不足する『心陽虚』や『腎陽虚』に陥りやすいと言われている。このため、陽気を養う養生が最も大切になってくる」と警告している。生命時報が伝えた。
〇温かい食べ物を摂って腎を養う
陰陽五行が五臓と季節との相関関係を見た場合、腎臓は「冬」に対応し、「水」に属するため、「冬は腎を養う」ことは、養生の基本となっている。黒胡麻、黒きくらげ、黒豆などの「黒い食べ物」は、腎を養う上で最も重要であり、率先して食べるべきだ。このほか、クルミ、りゅうがん、栗など堅果類の食品も、冬に腎を養う働きが高い。
漢方の考え方には「冷えを温める」という原則がある。羊肉、牛肉、鶏肉、豚ロース肉などの身体を温める食べ物は、体内の陽気を高め、人の耐寒力を高める働きがあり、冬に食するのに大変適している。だが、陽気を補うことと同時に、漢方には、「冬には大根、夏には生姜を食べる」という言い方もある。肉を煮込む時に大根も一緒に煮込む、あるいは大根の千切り炒めや蒸した大根餅を肉料理に添えると、栄養の過多摂取による冬場の消化不良を防止することができる。