中国科学技術大学教授の張捷氏、張海江氏、陳恩紅氏、博士生の鄭毅氏、况文歓氏、張雄氏ら6人の地球物理学研究チームのメンバーはこのほど、検索エンジンを用いたリアルタイム地震観測技術を開発した。関連する成果は、12月4日に出版された「ネイチャー・コミュニケーションズ」に掲載された。中国科学報が伝えた。
現在、世界の4つの国と地域に、緊急地震速報システムが設置されている。最も先進的な日本のリアルタイム地震情報利用協議会(REIC)の緊急地震速報伝達システムは、地震検出後5秒内に震源地と震度を特定し、約2分後に震源地の断裂のメカニズムを特定できる。地震が大規模な津波を引き起こすかについても、震源の深さ、マグニチュード、震源のメカニズムをもとに分析できる。
中国科学技術大学の研究チームは3年余りの努力を経て、インターネットのスピーディーな画像検索技術の活用に成功した。同チームは事前に地震データベースを構築し、最も一致性の高い地震図をスピーディーに検索し、地震検出後1秒内の震源地・震度・メカニズムの特定を可能にし、地震の緊急速報・速報で画期的な進展を実現し、世界トップ水準に達した。この技術の応用により、震源地付近の地区で10−30秒の避難時間を稼ぐことができ、地震災害の人類への脅威を大幅に軽減できる。
ネイチャー・コミュニケーションズの専門家は、この学科を跨ぐ優れた地震速報ソリューションプランは、「地震のリアルタイム観測に重要な貢献を成し遂げた」と評価した。同技術はすでに41カ国で技術発明特許を出願しており、日本で特許を取得済だ。中国地震局は同チームと提携関係を結んでおり、同技術の国家地震ネットワークでの応用に向け、地震業界科学研究特別プログラムを設けた。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年12月15日