中国人民大学国家発展・戦略研究院がこのほど発表した研究報告から、就職活動中に大学生が直面する性差別は、ますます深刻化していることが明らかになった。光明網が伝えた。
報告は、就職差別の特徴として、以下の4点を挙げている。
1 履歴書の内容がほぼ同じ場合、書類審査をパスして面接試験に呼ばれる割合は、男子学生が女子学生より42%高かった。
2 学業成績と学歴は、差別の解消に何ら役立っていない。それどころか、学業成績が優秀で学歴が高い女子学生ほど、就活中により深刻な性差別に遭遇している。
3 インターンシップの経験と英語科目の成績は、女子学生の差別解消に有益な効果を及ぼしている。
4 情報が不完全であることが、女子学生に対する差別の根源的な原因となっている
今回の調査では、面接試験に呼ばれる平均回数の差について分析が行われた。共産党員の場合、面接試験に呼ばれた学生の男女差は1.05、差別係数は0.523だった。非党員の場合は、男女差は0.73、差別係数は0.344。党員の女子学生が差別を受ける割合が高かった。
また、都市部に戸籍がある調査対象者のうち、面接試験に呼ばれた学生の男女差は0.93、差別係数は0.461。農村戸籍の場合は、男女差は0.6、差別係数は0.20。都市戸籍と農村戸籍を比べると、都市戸籍の女子学生に対する就職差別がより深刻だった。
さらに、調査の結果、大学院生の差別係数(0.530)は、学部生(0.392)を上回り、サークルに参加している学生の差別係数は、未参加の学生(0.375)より高かった。学業成績が優秀な学生ほど、差別係数も高かった。調査の結果から、党員、都市戸籍、大学院生、サークル参加者、学業成績優秀者は、性差別係数がより高いことが判明した。全体的に見て、人的資本のレベルが高いグループほど、女性が受ける差別は大きくなっている。(編集KM)
「人民網日本語版」2015年2月2日