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中国の天文学者が主宰する国際研究チームは、地球から128億光年離れた、太陽120億個分の質量のブラックホールを持つ、超巨大クエーサーを発見した。これは現時点で知られているうち、宇宙で最も明るい、ブラックホールの質量が最大のクエーサーだ。この研究成果は2月26日に出版された、世界トップクラスの学術誌「ネイチャー」に掲載された。新華網が伝えた。
1963年に発見されたクエーサーは、巨大なエネルギーを持つ、地球から遠く離れた銀河系外の天体だ。その中心には、周囲の物質を飲み込む、質量が太陽1000万個分以上に達する特大ブラックホールがある。呉学兵氏は、「これほど巨大なブラックホール、これほど明るいクエーサーが見つかり興奮している。これは人類がこれまで理解できなかった、宇宙の初期の情報に対する理解を促進する。中心のブラックホールはビッグバンから9億年後に、すでに太陽120億個分の質量を持っていた。これは初期のブラックホールの形成および変化に関する理論に課題を突きつけた」と述べた。
この成果は、雲南省麗江市の口径2.4メートルの望遠鏡、海外の口径6.5メートルのマルチミラー望遠鏡、口径8.4メートルの大双眼望遠鏡、口径6.5メートルのマゼラン望遠鏡、口径8.1メートルのジェミニ望遠鏡の観測によって得られた。中国科学院国家天文台研究員、天体物理学者の陳建生氏は、「中国の天文学者は口径2メートルの小型望遠鏡で、世界が10メートルの望遠鏡を使わなければ発見できない天体を発見した。これは中国の天文学者に革新的な思想があることを意味し、喜ばしいことだ」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年2月27日