「中国人は、日本人には無いショッピングへの意欲を持っている。日本には、中国人が憧れる精緻さと美しさがある」――。ある中国人観光客が、日本に対する「未知から熟知」への発見の旅を、自らの体験を元に執筆、毎年日本旅行に出かける理由を綴った。新華社の「瞭望東方週刊」が伝えた。
初めて日本に行ったのは、両国の政治関係が冷え込んでいた2006年のことであった。当時、中国で日本関連のデモが勃発し、日本でも一部で「嫌中」のムードが高まっていた。
上海から日本の九州まで、飛行機はわずか一時間ちょっとで、離陸してすぐに着陸という感じであった。小さいときから、中国と日本は「一衣帯水の隣国」であることを知っていたが、そのとき初めて、両国は地理的には非常に近いけれど、心理的な距離は時に近く、時に遠くなっていることを実感した。
飛行機を降り、「とても静かな国だな」というのが日本に対する第一印象だった。テレビで流れる政治関連のニュースはまるで、一般市民の日常生活とは無関係のようだった。東京と大阪のような大都市を除けば、町中に高層ビルの数もわりと少なく、狭い路地と道が交錯している。多くの家庭は木造の二階建ての家に住み、入り口には草木などが植えられ、行き交う人たちは音も立てずに静かに歩く。この生活のリズムはまるで20~30年前の中国のようだと、当時の私は感じていた。
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