中国空軍の申進科報道官は30日、空軍部隊の遠洋機動作戦能力を高めるために、バシー海峡を通過して西太平洋で初めて遠洋訓練を実施したことを明らかにした。軍事専門家の尹卓氏は人民網の取材に「今後中国空軍の遠洋訓練は必ず常態化する。さらに海軍との合同訓練を行って初めて、両軍の合同作戦を真に実現できる。中国空軍の遠洋訓練は国際法の規定に完全に合致しており、いかなる国にも干渉する権利はない」と述べた。人民網が伝えた。
尹氏によると、遠洋上空では海空の境を見分けられないうえ、気候の変化が非常に激しく、飛行の安全に重大な影響を与える。また、遠洋の海上目標はその機動性のため、偵察、発見などが陸上目標と大きく異なる。さらに海上の電磁環境は非常に複雑だ。こうしたことからパイロットの心理的資質や飛行経験が極めて大きく試され、長期訓練の経験のないパイロットは遠洋での飛行任務に堪えられない。
尹氏によると、今回の遠洋訓練に派遣した「轟6K」爆撃機は航続距離2000キロで、これにミサイルの射程を加えると4000キロ近くの空域範囲をカバーでき、遠洋の大範囲の作戦に適している。今後の訓練では航続距離の長い哨戒機、戦闘機、および将来の艦載早期警戒機が轟6Kを護衛するとともに、目標指示と優れた電磁対抗環境を提供することができる。将来は偵察機「轟偵6」、給油機「轟油6」、および航続距離の長い早期警戒機が共に遠洋訓練を行う可能性がある。
中国空軍は今回バシー海峡を通過して西太平洋に到着した。「今後は北部空域から遠洋へ行き、宮古水道または大隅海峡空域を通過する可能性もある。これらの空域はいずれも国際公共空域であり、中国空軍の飛行は完全に国際法に合致しており、いかなる国にも干渉する権利はない」「だが一部の国または地域が航空機を派遣して中国空軍の訓練を追跡、監視する可能性も排除できない」と尹氏は述べた。
「今後中国空軍の遠洋訓練は必ず常態化する。さらに必ず海軍と遠洋で合同訓練を行う」「将来空軍、海軍航空兵間で合同態勢計画を共有し、コネクティビティを実現する必要がある。また、空軍航空兵は海軍の大型水上艦、さらには潜水艦と協同して海軍艦隊に対して空中援護や目標指示を行う必要がある。そうして初めて両軍の合同作戦を真に実現できる」と述べた。(編集NA)
「人民網日本語版」2015年4月1日