中国では「メーデー小連休」が訪れ、旅行に出かける人が激増した。また、海外旅行客の増加に伴い、中国人観光客の滞在先でのマナーも、人々が関心を寄せる話題になっている。オーストラリアの某旅行社の責任者は、「中国政府が国民に対して『マナーある旅行』を大々的に提唱したおかげで、中国人観光客の振る舞いはこの2年で大幅に改善された。オーストラリアの現地政府と社会は、中国人観光客を大いに歓迎している」と述べた。新華網が伝えた。
「オーストラリアVIP旅行社」の章暁燕・総経理は、次の通りコメントした。
「中国人観光客の数は、急成長している。今年の春節(旧正月)連休中にオーストラリアを訪れた中国人観光客は、前年同期比約50%増加した。この数字には、一部の個人旅行客は含まれていない。一部の中国人観光客の旅行マナーは、昔は確かに良いとはいえなかった。中国人といえば、列に並ばない、大声で騒ぐ、衛生面でルーズなどといったイメージがあったが、昨年あたりから、このような問題はかなり改善されている。」
「ツアー出発前に、かならず参加客に説明・注意事項を印刷したものを配布している。ここには、オーストラリアドルと人民元の為替レート、現地の気候・風土・人々の生活習慣など基本的な情報が網羅されている。また、現地の法律法規を遵守するよう、参加客への教育にも力を入れている。これまでは、バスである場所を通り過ぎる際に、商店があるのを見ると、下車して見に行きたがる客が多かった。彼らは、道路のどこであろうと好きにバスを停車できると思っていたようだ。だが、今では、事前教育が功を奏し、このような状況はめっきり減っている。」
中国人観光客に最も人気がある海外旅行目的国のひとつであるオーストラリアは、毎年、数十万の中国人観光客を受け入れている。中国は、同国東南部のニューサウスウェールズ州を訪れる外国人観光客のうち、最大の観光客出身国となっている。昨年9月の時点で、同州を訪れた中国人観光客は延べ44万人に達し、今年1年では、延べ70万人を突破する見通しという。
章総経理は、以下の通り続けた。
「中国人観光客の巨大な消費力を目の当たりにして、オーストラリアの現地政府と社会全体が、彼らを歓迎する姿勢を示している。国内旅行客だけを顧客ターゲットとしていた一部の観光地も、今では、中国人観光客を積極的に誘致するために、アクションを起こしている。また、シドニーの多くの観光地やホテルでは、中国語を話す係員を配置している。中国人観光客が、英語を理解できず、現地食にも慣れずに旅行を楽しめないという事態に陥らないよう、彼らが慣れ親しんでいるお粥を提供することで寛いでもらうよう配慮するホテルもある。」
「オーストラリアに中国人観光客を誘致する以前に、しっかりと検討を重ね、入念な計画を立てる必要がある。たとえば、ショッピングならば、彼らが好んで買う商品の価格や効果を研究しておけば、時間の節約になり、ツアーのクオリティをさらに高めることができる。また、不要なトラブルを避けることもできる。」編集KM)
「人民網日本語版」2015年5月5日