今年の春節(旧正月、今年は2月19日)期間中、妻と共に韓国旅行に行ったという中国の陳さんは、ソウル市内に宿泊。ところが、1日目にトイレの便器が壊れ、修理もしてもらえないなどの冷遇を受けた。陳さん夫婦は仕方なく、同じ建物内にある店のトイレを使わせてもらったという。環球網が韓国紙・朝鮮日報のサイトの報道を引用して報じた。
陳さんらが宿泊したのは、ホテルではなく、個人がネット上で自分の持ち物件を貸し出している「無許可宿泊施設」。持ち主はネット上で、「春節期間中は実家に帰っていたため、ちゃんと管理できなくて、申し訳なかった」と謝罪している。陳さんは、「理解はできるが、不愉快だった」との評価を残している。
このような違法な宿泊施設で、問題が多発している。韓国観光発展局が今年2月に発表した「クレーム分析書(2014)」によると、外国人旅行客からの、宿泊施設に関するクレームが12年の86件から14年の118件に増加している。
韓国を訪問する中国人旅行客は年々増加しているものの、リピーターの数は反比例している。韓国の文化体育観光部が昨年発表した調査結果によると、10年のリピーターの割合は37.4%、13年には25.8%にまで下落した。韓国観光ホテル業協会の事務局長は、「宿泊施設は旅行における基本的な施設。旅行者が宿泊施設に対して不満を抱くと、韓国にまた来ようと思わないだけでなく、長期的に見ると、韓国に対するイメージも悪くなる。関連の政府機関は、違法な宿泊施設に対して、適切な対策を講じて、管理しなければならない」と指摘している。(編集KN)
「人民網日本語版」2015年5月14日