吉田隊員(左)と同僚
先ほど私は「言葉の内容はそれほど重要ではない」と書きました。しかし、93%以上を超える相手との相互理解やつながりを求めるのであれば、私たち外国人がその土地で生活するにあたり、最も簡単にできることとが「方言を覚える」ということかもしれません。
これは中国・民族に限らず世界中でいえることだと思います。
ただ他の国と中国が違うのは、戦争映画や歴史的・政治的背景から「日本のイメージ」がある程度定着していること。
だからこそ、中国の人たちと仲良くしたいと思ったら大げさなくらい自身をアピールするとちょうどいいのかもしれません。
人として尊敬と尊重の意を持って接し、相手を理解し理解されたいと願い、そこに言葉が加わればおのずと100%へ近づいていきます。
中国では、相手とコミュニケーションを交わす際、相手に理解してもらうためにいかにこの100%に近づけられるか?友人として交流する際に、交渉の際に、これが私たち日本人にとって彼らとの間に必要となっていくのではないかと思います。
ありがたいことに理学療法士として病院で働くだけでなく、現地の人たちへの水泳指導、小学校での日本文化紹介や子供たちとの交流、大学で日本語を学ぶ学生たちとの交流などを通じ、現在の中国が抱える医療・日本語教育分野の現状や問題点も見出すことができました。そして、帰国した今でも、毎日中国の友人たちとSNSを通じてコミュニケーションを取り合っています。
メディアが発信する情報や「口コミ」は世代を通じて引き継がれていきます。
「あなたたちとコミュニケーションをとりたい」とアピールすること。
「こんな日本人もいるんだ」と感じてもらうこと。
「日本をもっと知りたい、行ってみたい」と思ってもらうこと。
これが今後のお互いの行動につながり、日中友好のきっかけとなっていくのだと思っています。
中国で感じたことや経験を生かし、人間として、女性として、日本人として、理学療法士として、吉田幸代として、今後も日中友好を願いつつ、私にできることをしていきたいと思います。
平成24年度4次隊 青年海外協力隊員 理学療法士 吉田幸代
「人民網日本語版」2015年6月15日
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