李克強総理はベルギーのミシェル首相、フランスのヴァルス首相、経済協力開発機構(OECD)のグリア事務総長の招待で、6月28日から7月2日にかけて、ブリュッセルで行われる第17回中国・EU首脳会議への出席、ベルギー訪問、フランス公式訪問、OECD本部訪問を行う。
李総理は就任以来すでに6回欧州を訪問。今年5月の南米4カ国歴訪時にもアイルランドとスペインに立ち寄っており、その足跡は欧州10カ国に及ぶ。今回の欧州訪問も、中国・EU関係を新たな高みへと押し上げると受け止められている。中国社会科学院欧州研究所の趙俊傑研究員は「李総理による訪問は昨年の習主席による訪問の成果をさらに突き固め、双方協力のウィンウィンを実現し、世界経済の成長とユーラシア大陸の繁栄・安定を後押しする」との見方を示した。
■李総理とEU新指導者の初の接触
EUは昨年8月、ポーランドのトゥスク首相をEU大統領、イタリアのモゲリーニ外相をEU外務・安全保障政策上級代表に選出。すでに7月に決定していたユンケル欧州委員長とともに、新指導部が発足した。「EUは新トロイカ時代に入った」と報じたメディアもあった。
趙氏によると、中国・EU首脳会議への李総理の出席は、新指導部発足後初の双方の接触となる。EUの新指導部と中国の指導者が中国・EU協力をどう一層発展させるかは、大きな注目点だ。
■外交関係樹立40周年の訪問、回顧と展望
中国の趙進軍元駐仏大使は、李総理が昨年の習近平国家主席に続きEUを訪問することを指摘。「これ自体が、中国外交におけるEUの重要な地位を物語っている」と述べた。また「今年は中国と欧州の外交関係樹立40周年でもある。李総理の今回の訪問もこの40年間の双方関係の発展に対する回顧であり展望だ」と強調した。