ホテル大手「スターウッド・ホテルズ・アンド・リゾーツ・ワールドワイド」をめぐる争奪戦は、17日早朝についに勝敗が決まり、米国のホテル大手マリオット・インターナショナルが中国企業に勝利し、122億ドル(約1兆5036億円)で買収することが決定した。取引が完了すると、マリオットは世界最大のホテルチェーンになる。「京華時報」が伝えた。
マリオットが公式サイトで同日明らかにしたところによると、マリオットは株式119億ドル(約1兆4666億円)と現金3億4千万ドル(約419億500万円)でスターウッドを買収するという。
マリオットは、「合併買収(M&A)合意は両社の取締役会で承認された。双方が合併すれば世界最大のホテルチェーンになる。合併後のホテルチェーンはホテル数約5千軒、客室数約110万室を運営管理することになり、業務範囲は世界の約100カ国・地域に及ぶ。取引は来年中に完了する見込み」としている。
資料によると、マリオットは本社が米国・メリーランド州ベセスダにあり、85カ国・地域でホテル約4千軒を運営管理する。傘下のホテル・リゾートブランドには、「ザ・リッツ・カールトン」や「マリオットホテル」などがある。
スターウッドは本社が米国・コネチカット州にあり、傘下のホテルブランドには「ウェスティン」や「シェラトン」などがあり、世界中にホテル約1200軒を有する。スターウッドが売却を希望しているとの情報は、今年4月に明らかになった。
メディアがこのほど伝えたところによると、スターウッド買収の入札には、中国からホテル大手の上海錦江国際酒店(集団)株式有限公司、海南航空の親会社・海航集団、政府系ファンドの中国投資有限責任公司を含む少なくとも3社以上が名乗りを上げたという。
今年5月の時点では、マリオットはスターウッドにほとんど関心をもっていなかった。そこで最終的にマリオットが落札し、中国企業が落札できないとは考えも及ばないことだった。業界関係者は、「昨年に中国の安邦保険集団株式有限公司が米ニューヨークの高級ホテルのウィルドーフ・アストリア・ニューヨークを買収して以来、米国不動産に対する中国企業の購入意欲がますます旺盛になっている。だが米国は安全保障などへの懸念から、中国企業による買収への警戒心を高めている」と話す。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年11月18日