現在、動画共有サイト・優酷土豆集団(現在は合一集団と改称)の流通する株式の18.3%を保有するアリババ(阿里巴巴)集団は、今度は残りの株式をすべて買収する意向を示している。アリババが提示した買収価格は45億ドル(約5372億円)で、業界ではアリババのこの動きは文化産業に対する布陣のスピードアップとみなされている。「北京商報」が伝えた。
アリババと優酷土豆が発表した情報によると、アリババは優酷土豆の理事会に拘束力のない買収のオファーを提出し、1株26.6ドル(約3175円)で残りの流通株をすべて買収したいとの意向を明らかにした。この提示価格は、優酷土豆株の米ニューヨーク証券取引所における過去3カ月間の売買高加重平均価格を44.5%上回るものだ。
アリババの張勇最高経営責任者(CEO)は双方の未来の発展方向について、「優酷土豆の動画コンテンツは今後、アリババの通信販売業務におけるデジタル製品の中核的な構成要素になり、これと同時に、優酷土豆はアリババと営業販売、デジタルエンターテインメントなどの業務で提携することになる」との見方を示した。
昨年5月にアリババが優酷土豆の株式の一部を買収した後、双方は広告やデータの統合などで協力を進めてきた。この間、優酷土豆は映画など幅広い文化分野でさまざまな試みを行い、今年8月には社名を合一集団と改め、100億元(約1877億円)規模のウェブネイティブコンテンツ戦略を高らかにうち出した。アリババもいろいろな手を打っており、昨年は62億4千万香港ドル(約961億円)で文化メディアプラットフォームの文化中国を買収し、阿里巴巴影業集団有限公司を設立した。業界関係者は、「優酷土豆を100%買収すればアリババは文化製品伝達のルートをもてるようになる。アリババは文化産業に度々挑戦するようになり、こうした伝達のルートがぜひとも必要になった」と説明する。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年10月19日