◆鳥が太る
多くの科学者は「放熱説」に基づき、動物がもっと小さくなるはずだと判断している。しかし有名な「ベルクマンの規則」によると、高緯度地域の生物にはより大きくなる傾向がある。これは高緯度の過酷な気候で生存するためだ。
ある研究者は1万羽以上の鳥のデータを分析し、過去27-40年の間に鳥の体重が増え、翼も長くなったことを確認した。研究者は、地球温暖化が原因としている。鳥が脂肪を溜め込むことでこの極端な気候変動に対応しようとするならば、その体はさらに大きくなるだろう。
◆フクロウの色が変化
最新のオンライン学際的ジャーナル「ネイチャー・コミュニケーションズ」に掲載された報告書によると、気候変動はフィンランドのフクロウの、色の比率に大きな変化を及ぼしている。
フィンランドのヘルシンキ大学などの研究者は、現地の「モリフクロウ」と呼ばれるフクロウを数十年間に渡り追跡調査した。このフクロウは茶色と灰色の2種類の色に分かれる。以前は茶色の数が少なかったが、この30年間で明らかな増加傾向が見られ、全体に占める比率が30%から約50%に上昇した。研究者は、これを気候変動と関連付けている。茶色のモリフクロウは厳冬の競争で、灰色のモリフクロウよりも劣勢に立たされる。これは大雪が降ると、前者が天敵に発見されやすいからだ。また茶色の方が新陳代謝率が高く、より多くの食料を必要とする。これは食料が不足する冬に劣勢に立たされる原因の一つだ。過去30年間の地球温暖化により冬も暖かくなり、茶色のモリフクロウの競争における劣勢が弱まり、数が増加した。(編集YF)
「人民網日本語」2015年12月7日
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