大気汚染による煙霧対策の差し迫った需要、極端な天候の頻発、世界の気候変動の深刻化に伴い、地球を「解読」し、起こりうる自然災害に供える必要性が高まっている。中国科学院大気物理研究所、曙光情報産業(北京)有限公司、中国科学院計算技術研究所、中国科学院コンピュータネットワーク情報センターは北京で23日、「地球データシミュレーター」プロトタイプシステム(以下、同システム)を発表した。中国の「地球解読計画」が、正式にスタートした。人民網が伝えた。
同システムには高性能コンピュータ、地球データシミュレート応用ソフト、並列計算ソフト支援フレームワーク、可視化システムなどが含まれ、地球システムのバーチャル研究が可能だ。中国の地球科学者は同システムにより、地球システムモデルの研究開発、短期的な天気予報、煙霧対策などの分野で、科学と社会にとって有益な成果を手にすることができる。例えば同システムにより、3−5日内の大気汚染状況を予測できる。
同システムの最大の見所は、初公開された「地球システムモデル1.0バージョン」だ。これは中国が独自に開発した、初の地球システムモデルだ。中国科学院大気物理研究所の研究員である張明華氏によると、同バージョンには気候システム・生態環境システムの全要素が含まれ、大気、潮の流れ、陸地の変化、生態などのよりリアルなバーチャル研究が可能になる。この地球システムモデルはさらに、ネスティング高解像度大気モデルの機能を持つ。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年9月24日