トヨタ自動車は22日、中国市場で今後も引き続き新エネルギー車の普及に重点を置き、低燃費のハイブリッド車開発に技術力を投入していくとした。トヨタのハイブリッド車の中国での販売台数を10倍にする目標は、今後1~2年内に達成する見通し。中国新聞網が伝えた。
このほど開幕した第13回中国(広州)国際モーターショーと2015年広州国際電気自動車展示会で、トヨタは計31車種を展示、うち新エネルギー車が半数を占めた。
2012年の広州モーターショーで、トヨタは「これまでの『トヨタの中国』を、中国に根ざした『中国のトヨタ』へと改革する」と宣言したほか、ハイブリッド車の基幹部品を中国で生産することを発表した。トヨタが日本以外の市場でハイブリッド車を生産するのは初となる。
2015年は日本車が中国市場で完全復活を果たした1年となった。1~10月の販売台数の増加幅はトヨタがトップ、中でもハイブリッド車の好調な売行きは欠かせない要素となった。今年は、トヨタが中国でハイブリッド車を大々的に普及させた「ハイブリッド元年」とも呼ばれている。
トヨタはまた、2050年までに新車走行時の平均二酸化炭素(CO2)排出量を10年比で90%削減することを目標に掲げている。この目標を達成するためには、世界最大の自動車市場である中国で新エネ車を普及させることが極めて重要になってくる。今年10月、中国で生産された基幹部品を搭載したハイブリッド車が、トヨタ自動車研究開発センター(中国)有限公司で初公開された。
トヨタ自動車の大西弘致中国本部長は取材に対し、「2015年はいくつかの試練があったが、中国での年間販売目標110万台を達成できる見通しだ。また、事業発展、新商品投入などの面でも着実に進展している。トヨタは今後、中国でハイブリッドモデルを拡大すると同時に、新エネ車の開発・普及に積極的に取り組んでいく」と語った。
専門家は、「ハイブリッド車の中国での普及は、トヨタの中国戦略が新たな段階に入ったことを意味する。これは同社が熾烈な市場競争の中で主導権を握るのを後押しするだろう」と指摘する。(編集SN)
「人民網日本語版」2015年11月23日