改革開放以来、中国経済は高度成長を続け、自らに利益をもたらすと同時に世界経済の発展を後押しし、遥か遠く離れたアフリカ大陸にまで恩恵をもたらした。中国とアフリカの貿易額は2000年の108億ドルから2014年には2218億8千万ドルにまで増加し、2009年にアフリカ最大の貿易パートナーとなった。中国の対アフリカ投資額は2000年には累計10億ドル足らずだったが、2015年には1000億ドルを超え、わずか10数年で100倍以上になった。(文:李新烽・中国社会科学雑誌社副編集長、アフリカ問題専家)。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
南アフリカの学者は長年の研究を通じて「中国経済の成長はアフリカの発展を牽引した。アフリカと中国の経済成長曲線は基本的に一致している」と指摘する。アフリカの発展に対する中国の貢献に対して、西側は現実を直視せず、とやかく言い続け、「中国脅威論」「新植民地主義論」「資源略奪論」をまき散らし、最近ではいわゆる「中国経済成長鈍感影響論」も突然持ち出し、中国経済成長の鈍感がアフリカ経済の発展に影響を与えるとしている。
これに対して我々は大騒ぎする必要はなく、冷静に分析するべきだ。まず、これはデマの製造者たちが自ら持ち上げた石を自らの足に落とすことを物語っている。過去に中国経済が高度成長し、アフリカの原料を大量に輸入すると、彼らは中国を「新植民地主義者」と呼び、「アフリカの資源を奪っている」とした。現在、中国が経済調整を行い、発展が鈍感すると、アフリカ経済の成長に影響するという。これは、アフリカの発展に対する中国の貢献を彼らが認めたことを反対に示している。次に、これは西側の一部の人が依然として色眼鏡で中国を見ており、中国の顔に泥を塗り、矮小化する立場に変わりがないことを明らかにした。さらに、アフリカの経済情勢に対する西側の一部の人の無知と認識問題の一面性も明らかにした。
現在のアフリカ経済の成長減速は、様々な要因によるものだ。国外的には、世界金融危機の余波がまだあり、世界経済は全体として低迷している。このために資源類一次産品の価格は下落し、アフリカは大きな損失をこうむっている。アフリカ大陸全体にとって、この一次産品の主要な輸出対象が中国ではないことを指摘しておかなければならない。換言すれば、中国経済の成長鈍感によるアフリカへの影響は限定的だ。中国は10兆ドルの国内総生産(GDP)を基礎に6.9%の成長を実現した。アフリカからの輸入は金額的には多少減少したが、数量的には明らかに減少しておらず、アフリカは依然として中国の発展の受益者だ。