国家新聞出版広電総局・映画資金弁公室が発表したところによると、2月8日から13日(旧暦1月1日から6日)の6日間、全国映画興行成績は前年同期比67%増の30億元(1元は約17.3円)に達し、史上最高の興行成績をたたき出した。新華社が伝えた。
同期間、「美人魚」、「西遊記之孫悟空三打白骨精(The Monkey King 2)」、「澳門風雲3(The Man From Macau 3)」などの春節映画が公開され、映画館には観客が押し寄せた。中でも周星馳(チャウ・シンチー)監督の新作「美人魚」は興行収入14億6千万元でトップ。周潤發(チョウ・ユンファ)、劉徳華(アンディ・ ラウ)主演の「澳門風雲3」は興行収入が6億8千万元、郭富城(アーロン・クォック)、鞏俐(コン・リー)、馮紹峰(ウィリアム・フォン)、小瀋陽(シャオ・シェンヤン)、羅仲謙(ヒム・ロー)らが主演する「西遊記之孫悟空三打白骨精」は6億5千万元に達した。これら国産3作品が春節期間の興行成績の93.5%を占めた。このほか、8日に公開された国産アニメ映画「年獣大作戦」の興行収入も3100万元を超えている。また中米合作アニメの「カンフーパンダ3」は春節期間の興行収入が2億元に達し、1月29日の公開以来の累計興行収入は8億1200万元に達した。
春節期間は映画にとって1年で最も重要な時期とも言われ、春節休みを映画館で過ごすのが新たな流行となっている。業界関係者は「今年の春節映画は種類が豊富で、大スターが顔をそろえ、強大な布陣を敷いている」と分析する。「西遊記〜はじまりのはじまり〜」に続く周星馳監督の新作「美人魚」は公開前から高い注目を集めていたほか、「西遊記之孫悟空三打白骨精」は2014年春節映画で興収トップだった「西遊記之大閙天宮」の続編、「澳門風雲3」は2015年春節映画で興収トップだった「澳門風雲2」の続編と、それぞれ観客層が厚い。3作品が同時公開された日は、全国で6億6千万元の興行収入を上げ、「捉妖記」、「煎餅侠」、「西遊記之大聖帰来」の3作品が打ち立てた昨年7月18日の1日あたり興行収入記録(4億2500万元)を塗り替えた。この日は、大陸部での1日あたり興行収入が初めて1億ドルの大台を突破、1日に興行収入が1億元を越えた作品数でも最多記録を打ち立てた。「美人魚」は昨年公開の「港囧(ロスト・イン・香港)」を超え、国産映画の1作品、1日あたりの興行収入で新記録を打ち立てた。
中国映画市場は今年に入ってからも急成長を続けている。清華大学影視伝播研究センターの尹鴻センター長は、「2~5線都市で映画館が建設されるに伴い、観客の消費習慣が徐々に形成された。中国は今後2~3年以内に北米を超え、世界一の映画市場となるだろう」と分析する。(編集SN)
「人民網日本語版」2016年2月14日