第52回ミュンヘン安全保障会議は13日、討論会「中国と国際秩序」を行い、中国の傅瑩全人代外事委員会主任、オーストラリアのケビン・ラッド元首相らが出席し、激しい議論を繰り広げた。新華網が伝えた。
国際秩序に関して、傅主任は「いわゆる『米国が指導する世界秩序』には3つの柱がある。第1に米国の価値観、第2に米国の軍事同盟関係、第3に国連を含む国際機関だ。中国がこの秩序を全面的に受け入れることは不可能だ。中国の言う『国際秩序』が指すものは国連中心の一連の国際制度、法体系、原則規範だ。中国は現行の国際秩序に帰属感を持ち、創始国の1つであり、受益者、貢献者でもあり、同時に改革の参加者でもある」と述べた。
ラッド元首相は「傅氏は秩序に対する中国と米国の見方の違いをうまく説明した。第1に、中米はいくつかの価値観を共有するが、いくつか異なる価値観もある。その明らかな例の1つがいわゆる民主あるいは西側価値観体系だ。第2に、中国は数十年来非同盟政策を堅持し続け、『多極』的国際秩序の実現を望んでいる。第3に、中国は国連を含む国際制度を支持しており、大きな貢献をした。西側は中国を神秘化するべきではない。他のどの国とも同じく、中国には自らの利益がある。現在中国は国際社会で主導性を強めている。『一帯一路(1ベルト、1ロード)』とアジアインフラ投資銀行がその例だ。中国は現行の国際秩序の枠組で米国と協力することを望んでいる。だがもし中国に対して閉ざされる門が余りにも多ければ、彼らは門外に別の家を建てるほかない」と述べた。(編集NA)
「人民網日本語版」2016年2月15日