2016年5月4日  
 

中日対訳健康知恵袋 企画集 北京のお気に入り

Apple新浪ツイッターFBLINE微信RSS
人民網日本語版>>経済

熊本地震 日本の震災救援と復興に新たな特徴 (2)

人民網日本語版 2016年05月04日08:57

第二に、政府の直接介入にはプラスの面もあるが、政治的な計算も見られる。阪神大震災後、情報の遅れにより救援が届かず、損失が拡大した。今回、日本政府はこの教訓を活かし、地震発生後直ちに被災者に直接食料・飲料・テントなどの物資を送ることを決定、全国から警察・消防隊員を集め、すぐに現場に向かわせた。政府の各当局からコーディネーターが直接被災地の自治体に出向き、同じオフィスで仕事をし、対応や調整を行った。これは、地方自治制度を実行する日本では、非常にまれなケースだ。また、かつては救援物資が被災地の倉庫に届いた後、分配作業が遅れ、被災者からの不満を招いていたが、今回はトラックが物資を直接避難所まで届けた。さらに、日本政府は今回の地震を激甚災害に指定し、地方自治体が多くの復興財源を得られるよう制度面から保証、被災者の仮設住宅、学費減免などについても、相応の手配が行われる見込みだ。

しかし、これらの動きには政治的な目的も見え隠れしている。地震発生の翌週、安倍首相は毎日のようにテレビに登場して救援関連の政策や具体的措置を発表し、政治指導力を見せつけた。運輸大臣や建設大臣などの他の閣僚が登場するようになったのは数日後だ。7月に参院選を控えている日本において、積極的な震災救援は与党の国民生活への重視を示す重要なチャンスとなるとする見方もある。また今回、米軍の新型輸送機オスプレイによる物資輸送を初めて実施したが、日本メディアからは日本国民のオスプレイへの反発や反感を和らげるための方策と批判された。さらにオスプレイが日本の大型護衛艦上で給油したことで、日米の軍事協力の検証という目的も明らかになった。

第三に、建築基準の着実な実施と向上が必要であることが分かった。日本は1981年に建築基準法を制定、2000年の改正時に安全基準を引き上げた。しかし、これらの基準は新たに建設される建物でのみ適用されるため、古い建物の耐震性は大きな問題となっている。今回の地震で倒壊した家屋の半数は、建築基準法が発効する前に建てられたものだった。古い家屋の耐震性強化は日本社会の新たな問題となっている。(編集SN)

「人民網日本語版」2016年5月4日


【1】【2】

関連記事

コメント

最新コメント

アクセスランキング