我々の活動には、認知—感情—意識という3つのレベルがあり、色の識別は基本的な知覚であるため、高レベルの感情の影響を受けてもおかしくはない。悲しい時、周りの景色の色彩が変化したように感じるが、これは心理学的にも通用する。
感情が赤・緑系よりも青・黄色系の色覚に影響した点について牟暁冬氏は、「脳が色の情報を処理する時、網膜の認知細胞を使う。それぞれのニューロンが異なる光線・色を識別し、それぞれの色を処理する認知細胞は異なる。青・黄色系の色を識別する認知細胞は、感情の影響を受けやすいのかもしれない」と指摘する。
実験では明らかな違いが出たが、自分の目を疑う必要はない。悲しみが色識別の正確度に与える影響はわずか4.3%であり、日常生活への影響は微々たるものだからだ。(編集SN)
「人民網日本語版」2016年5月9日