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人民網日本語版>>経済

米J&J パウダーに発がん性物質 罰金7千万ドル

人民網日本語版 2016年05月06日08:25

米医薬品・セルフケア製品メーカーのジョンソン・エンド・ジョンソンは、パウダー製品に発がん性物質が含まれていたことで再び危機に陥っている。米国での裁判でこのほど、同社のパウダーを長期間使用していた女性に5500万ドル(1ドルは約107.0円)の賠償金を支払うよう命じられた。これに先立つ今年2月の裁判でも、タルクを原料に含んだ衛生用品を使用してガンのため死亡した女性の遺族に7200万ドルの賠償金支払いを命じられている。「京華時報」が伝えた。

このたびの裁判の原告の女性は、同社製のベビーパウダーとボディシャンプーを数十年にわたり女性器周辺で使用していた。弁護士の話では、この女性は卵巣ガンと診断され、子宮を摘出しなければならなくなった。ミズーリ州の裁判所の陪審員は3週間の審理を経て、同社にこの女性に対し5500万ドルの賠償金を支払うよう命じる判決を下した。500万ドルは賠償金、5千万ドルは罰金だという。原告の弁護団の一致した見解では、同社は1980年代にタルクに発がんリスクがあることを知りながら、数十年にわたり消費者に対する警告を怠ってきたという。

海外メディアの報道によると、同社は適切な時期に消費者に対してパウダーの主原料のタルクに発がん性があることを警告しなかったため、今後1200件の訴訟に直面することになるという。今回の裁判は今年2月に続く2件目の裁判だ。

2月の裁判では、同社は同じくミズーリ州で、別の女性の遺族に7200万ドルの賠償金を支払うよう命じられた。女性は卵巣ガンで死亡しており、死亡と同社のベビーパウダー・ボディシャンプーの長期使用には因果関係があるとされた。

裁判所の裁決に対し、同社は今回も前回と同じく訴えの内容を断固として否認するとしている。ジョンソン・エンド・ジョンソン中国法人がこのほど出したコメントによると、「米国の陪審団の裁定は現在の広範な科学的知識とは乖離したものだ。これに対し、弊社は遺憾の意を禁じ得ない」という。同社もコメントで、「過去30数年にわたり、世界の医学界の専門家達の研究により化粧品に使用されるタルクの安全性は幅広く認められてきた。弊社のベビーパウダーのラベルは明瞭なものであり、国の法律・法規の要求に合致している」と強調する。

同社は、「このたびの裁定に対し控訴の提起をするとともに、弊社のベビーパウダー製品は安全であるとの見解にはいささかの変化もない」という。

同社関連部門の責任者の黄さんは、「今年2月の米陪審団の裁決に対し、弊社はすでに控訴を提起した」と話す。(編集KS)

「人民網日本語版」2016年5月5日

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