「蝋汁肉(パンの中に挟む煮込み肉)を選ぶ際には、肉の厚みは4ミリメートル以下、脂身と赤身の割合は3.5対6.5にすること…」――。西安市品質技術監督局は25日、「肉挟○(食へんに莫)(中国式ハンバーガー)」「葫芦頭泡○(食へんに莫)(豚の大腸とパンのスープ)」「牛羊肉泡○(食へんに莫)(牛肉・羊肉とパンのスープ)」など5種類の西安伝統軽食(シャオチー)の調理技術規範を発表した。同規範は、2016年6月15日より施行される。経済日報が伝えた。
湖南料理・四川料理から揚州炒飯・西安中国式ハンバーガーに至るまで、各地の軽食が独自の基準を設けるケースはここ数年、増加の一途を辿っている。これについて賛辞する人がいる一方、「同一基準にもとづく調理によって軽食が同質化するのではないか」「ワンパターンに陥るのでは」といった疑惑の声も上がっている。
実際には、これらは「余計な心配」といえよう。各地で発表された軽食基準をざっと見渡したところ、食材、調理技術、補助材料・調味料など基本的なプロセスに対して規範となる指針が提示されているにとどまり、決して各店の「ユニークな魅力」が表現される空間が狭められた訳ではない。専門家は、「たとえば揚州炒飯を例にあげると、新基準では、『卵・肉・海産物を材料とする』『米粒の形がはっきりと識別できる』ことが指針として取り上げられている。つまり、『卵』『ごはん』『具』という3大要素が揃っていればOKという訳だ。各店は、お米の種類や食材の選択、風味や形に改良を加えてバリエーション・革新を実践できる。さらに重要なことは、軽食規範はあまねく、地方が推薦する基準であり強制性はないという点で、軽食に方向性を示すにとどまり、決定的な役割を果たすことはあり得ない」と指摘した。