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カナダ人記者が「人権」で中国への非難に、王毅外交部長「傲慢と偏見」

人民網日本語版 2016年06月03日17:00

中国の王毅外交部長(外相)は1日、カナダの首都オタワで同国のディオン外相と第1回中国・カナダ外相年度会談を行なった。

会談後の共同記者会見で、あるカナダ人記者が人権問題で中国を非難した。「あなたの質問は中国に対する偏見に満ちている。その傲慢さはどこから来るのか」。王外交部長は「中国側は善意の提言は歓迎するが、何の根拠もない、理由のない非難は拒絶する」と述べた。

カナダ放送協会(CBC)の2日の報道によると、この質問をしたのは同国のネットメディア「iPolitics.ca」の記者。記者は中国の国家機密を窃取した疑いで起訴されたカナダ人ケビン・ギャラット氏に言及し「人権活動家に対する中国の扱いに関する懸念はおさまらないままだ。なぜカナダはそれでも中国とより緊密な関係の構築を図るのか?」と質問した。

質問はディオン外相に対するものだったが、ディオン外相が答えた後、王外交部長は「この質問に応じる必要がある」と自ら表明。カナダ人記者の見解について「全く受け入れられない」としたうえで「中国の人権状況を最も理解しているのはあなたではなく、中国人自身だ。あなたに発言権はなく、中国人に発言権がある。こうした無責任な質問はもうしないでもらいたい」と述べた。「あなたは中国に行ったことがあるのか?」「中国が経済的に貧しく文化的に立ち後れた状態から、6億人以上の貧困脱却を実現したことを知っているのか?」「中国がすでに人権保護を憲法に盛り込んだことを知っているのか?」。中国外相は立て続けの質問によってカナダ人記者の非難に力強く応じた。

英BBCは、この質問は中国外相を大変不愉快にさせたと報じた。だが現場にいた記者は、王外交部長は素晴らしい対応をしたと感じた。中国外交部(外務省)の華春瑩報道官は2日、この件に関する質問に「報道関係者として、あなたたちも胸に手を当てて自問してみるといい。中国、特に人権問題について報じる際、あなたたちは中国に対して一体公平なのかどうかを」と述べた。

ディオン外相は中国外相とギャラット氏の件について話し合い、人権や領事関連の問題についても言及して、「誠実で率直」な会談を行なったと述べた。CBCは、対話の中心は「健全な二国間関係」であり「われわれは常に合意することはできないが、進展を得る必要がある」とのディオン外相の発言を報じた。ディオン外相は南中国海問題について「各自の固まった立場を互いに尊重したうえで話し合う」ことを主張。王外交部長は「中国とカナダの関係は新たな黄金時代に入りつつあると信じる」と表明した。

「中国は将来のアジア太平洋諸国間の関係発展の正しい方向をどう考えているのか?」。この質問に王外交部長は「習近平国家主席は2014年の北京APEC会議で、アジア太平洋各国には地域の人々のためにアジア太平洋の夢を創造し、実現する責任があることを明確に打ち出した。このために各国はアジア太平洋自由貿易圏を力を合わせて構築し、太平洋両岸をカバーするコネクティビティ・システムを連携して築き、アジア太平洋パートナーシップを共に構築するという3つの目標に向けて努力するべきだ」と述べた。

外相の訪問時には外相が対等に対応するのが慣例だが、今回はトルドー首相との会談もセッティングされたことに外国メディアは注目している。カナダ紙グローブ・アンド・メールはこれについて、カナダ政府が対中関係の重要性を認識していることを示すものだと報じた。(編集NA)

「人民網日本語版」2016年6月3日

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