中国社会科学院財政経済戦略研究院、中国社会科学出版社、中国社会科学院都市・競争力研究センターは30日、「中国都市競争力報告(No.14)」を発表した。60万字に上る同報告では、全国294の地級市(省と県の中間にある行政単位)以上の都市を対象に、総合競争力に基づき順位付けが行われた。また、中国の都市が直面する諸問題が指摘されると同時に、今後の発展に向けた対応策が提起されている。人民日報海外版が報じた。
○経済的実力:深センが首位
最も競争力を備えた中国の都市について、指標別に見てみよう。
経済面での総合競争力では、深センが首位に立った。第2位から第10位は順に、香港、上海、広州、台北、天津、北京、蘇州、マカオ、無錫。2014年と比較すると、上位10都市の顔ぶれには大きな変化は見られず、広州が台北を追い抜いて昨年の第5位から第4位に、北京が蘇州を抜いて昨年の第8位から第7位に、それぞれランクアップしたにとどまった。
地域別分布についてみると、上位10都市は主に、珠江デルタ地域、長江デルタ地域、環渤海湾地域、香港・マカオ・台湾地区に集中しており、トップ10入りした中西部地域の都市は皆無だった。総合競争力増加指数については、重慶が第5位、成都が第8位、武漢が第9位に入り、広大な中西部地域の経済成長の、後発の優位性がかなり顕著化している状況がうかがえる。
今後の発展の潜在力と持続可能な経済力から見た上位10都市は、香港・上海・北京・深セン・マカオ・広州・杭州・蘇州・南京・青島だった。