北京時間1日未明、国連マリ多面的統合安定化ミッションの基地をテロリストが襲撃し、中国人の国連PKO(平和維持活動)要員1人が死亡し、4人が負傷した。(環球時報社説)
中国の軍人が混迷するアフリカの地で血を流した。彼らは国連のマークを身につけており、真の平和の使者の殉職だった。ニュースが報じられると、中国社会全体が表情を変えた。国連も深く悲しんでいるはずだ。
中国は90年代にPKOに初めて参加して以来、現在までに要員17人が死亡している。中国は現在、安保理常任理事国の中でPKO要員を最も多く派遣している。また、PKO経費分担率は今後3年間10.2%で世界第2位となる。アフリカには最も多くのPKO要員が派遣されており、マリには40数カ国のPKO要員計1万人以上がいる。
今回のテロの標的は特に中国のPKO要員というわけではなく、国連であり、「UN」部隊と分かれば襲撃したもののようだ。マリ情勢は非常に混乱しているうえ、アルカイダの分派もある。PKO要員はどの勢力とも戦ってはおらず、衝突各方面を引き離し、平和や停戦を維持するのが任務だ。このため彼らは混乱を望む者にとって敵となっている。
PKOは80、90年代まで先進国が割合多く参加していたが、後に次第に後退し、中国やインドといった途上国が主力となっていった。中国は昨年、8000人規模のPKO待機部隊の創設を発表した。これは国連が望む待機部隊1万5000人の半分以上だ。
中国の軍人は世界で最も動揺している地域へと向かい、自らの国を代表して世界平和に卓越した貢献をし、その優れた将兵の一部は最後に戦死し、人類の正義の事業に命を捧げた。中国と世界の人々はいずれも彼ら英霊に深々と頭を垂れる。
中国が世界に融け込む過程にあって、PKO要員は特殊な力だ。彼らは善意と勇気の象徴だ。中国の発展と開放はすでに世界各地に消しがたい影響を与えた。各地の平和秩序を維持する必要がある時、国連の制度を通じて中国が貢献することの必要性も高まる。中国は責任を回避せず、平和維持の足取りに後れをとらずにきた。
西側諸国の一部メディアは中国の善意と責任感を地政学的に走査し、「中国の野望」に関する推測をしばしば行なう。こうした無責任な発言をするのなら、西側諸国はPKO部隊の規模を90年代以前の水準に戻すべきだし、PKO経費ももっと負担すべきだ。
平和はタダではない。中国の軍人は命の代償を払い、中国は平和を築く努力を揺るぎなく国連を通じて行なってきた。この国と民族の平和に対する真誠、国連平和維持メカニズムに対する支持は徹底したものといえる。その全てが、中国と世界の関係の1つの縮図だ。(編集NA)
「人民網日本語版」2016年6月3日