国務院新聞弁公室は16日の記者会見で「中国北斗衛星測位システム」白書を発表し、同白書と北斗衛星測位システムの関連状況について紹介した。同弁公室報道官の胡凱紅氏、中国衛星測位システム管理弁公室長、北斗システム報道官の冉承其氏が記者会見二出席し、記者からの質問に回答した。同白書は中国政府が北斗衛星測位分野で発表した初の白書だ。新華社が伝えた。
冉氏によると、北斗システムは2012年末に世界向けのサービス提供を発表した。サービスエリアはアジア太平洋地域。同システムは3年間の運行で、全体的な性能を着実に高めており、連続・安定運行を実現している。
冉氏は、「システムのサービス提供を発表した当時、使用可能な指標を95%とするよう求めていたが、現在は99.996%が使用可能となっている。連続性は99.5%を求めていたが、すでに99.986%に達している。そのためシステムの性能は保証されたと言える」と話した。同システムは、測位の精度も大幅に向上している。北京、ウルムチ、西安などの重点地区では、北斗の測位精度は5メートル以下で、タイなど低緯度の地区でも5メートル以下となっている。
同白書の全文は約5700字。序文と終わりの言葉のほか、発展目標・原則、北斗システムの建設・発展の維持、信頼可能で安全な衛星測位サービスの提供、北斗システムの応用と産業化発展の促進、国際協力と交流の積極的な促進といった5つの内容を含む。
同白書は中国語、英語、フランス語、ロシア語、ドイツ語、スペイン語、アラビア語、日本語などの言語で発表。中国語版は人民出版社、英語版は外文出版社より出版されており、16日より全国の新華書店で販売される。(編集YF)
「人民網日本語版」2016年6月16日