クラフトブック「蘭花花」はその個性的なデザインから、印刷業のアカデミー賞といわれている「2016年第67回プレミアプリント賞」で優秀賞を獲得した。著名な書籍デザインアーティストの徐晋林氏は「匠の精神」と「読書の美しさ」を好み、長年クラフトブックに熱意を注ぎ続けてきたその「初心」を語った。現在、伝統的な読書形式は「デジタル化」ブームの影響を受けているが、クラフトブックも書籍の形や材料、読書形式などの面において、伝統を打ち破り、新たな試みを行っている。
徐氏は民間伝統芸能の切り絵を用いて陝北地方の愛情を歌った民謡をストーリーとするクラフトブック「蘭花花」を紹介してくれた。この本はまず読む前に一本の細い赤ひもをほどかなくてはならない。そして本の中央部にある点線に沿って一枚一枚、剥がしながら読み進めていく。こうしてもともと1冊だった本は、最後に2冊の本となる。また読み進めていくと、蔵書票(本の見返し部分に貼って、その本の持ち主を明らかにするための小紙片)や切り絵のしおり、手作り切り絵、敦煌石窟のプレートなどが出てきて読者を喜ばせる。このように読者と一種のインタラクティブな読書体験を生み出す。また二次元コードをスキャンすることで、紙媒体の書籍を読みながら、関連動画も楽しむことができ、読者に多元的な読書体験を提供している。(編集TG)
「人民網日本語版」2016年8月2日
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257
Mail:japan@people.cn