中国の消費者の間で「モンスターエネジー」として知られるエネルギー飲料を製造する米国2位のエネルギー飲料製造メーカー・モンスタービバレッジはこのほど、コカコーラ社のプラットフォームを通じて同飲料を中国で発売する運びになった。すると困ったことに、中国語でモンスターを表す「怪獣」はすでに中国のメーカーによって商標登録済みで、おまけにこのメーカーはモンスターエネジーに酷似したパッケージと機能の飲料を製造していた。そこで怪獣は使えず、モンスターエナジーは中国では「鬼爪」と名乗ることになった。「京華時報」が伝えた。
モンスターエナジーは2002年の発売で、北米市場では同じくエネルギー飲料のレッドブルの手強いライバルとされてきた。モンスターの営業販売戦略はレッドブルに似るが、モンスターの方が味が多く、パッケージも若い人向けだ。このたびの中国進出では、レッドブルや楽虎などの挑戦に挑むだけでなく、すでに登録された怪獣の商標にどう対処するか、製品の位置づけや見た目が鬼爪に似た中国の怪獣飲料にどう対処するかという問題にも直面することになる。
今年2月、モンスタービバレッジの会長兼最高経営責任者(CEO)は、「第2四半期(4-6月)にモンスターエナジーの中国上陸を果たしたい。だがモンスターは中国への進出が遅れ、気付いた時には曼斯特飲料(上海)有限公司のエネルギー飲料・怪獣が発売されていた。パッケージも機能もモンスターにそっくりで、商標登録も申請済みだった」と述べていた。同公司の社員は、「怪獣飲料が弊社の製品であることは間違いなく、生産基地は山東省と福建省にあり、米国のモンスタービバレッジ社とは何の関係もない」と話す。
コカコーラ社は15年にモンスタービバレッジへ21億5千万ドル(約2209億円)を出資し、株式の16.7%を取得して筆頭株主になった。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年8月2日
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