第二は、バイオ医薬品産業。典型的な技術密集型産業で、英国グラクソ・スミスクライン、ドイツのバイエル、デンマークのノボザイムズなどの世界的な大手バイオ医薬品企業が中国での投資を加速させている。
これまで、多国籍製薬企業が中国で研修開発センターを設置していることに関して、業界内では、単なる臨床サービスで、核心となる技術は備えていないと見られていた。しかし、近年、アストラゼネカやグラクソ・スミスクラインなどが薬物の研究・開発全てを中国で行っており、研究開発センターは、多国籍製薬企業の研究開発における「付属品」ではなくなっており、独立した研究の方向性や整った研究の過程が今後出現することを意味している。多国籍製薬企業の中国の研究開発センターに共通する特徴は、中国市場の需要を主な研究の方向性にしている点だ。
中国には、イノベーションや起業に追い風となる雰囲気があるのを背景に、海外の華人華僑が研究開発したバイオ医薬品を中国に持ち帰り「孵化」させたいと考えるようになっている。研究開発のサポートを得ると同時に、それを中国で販売したいと願っているのだ。
第三は、新興観光業だ。中国国家観光局の統計によると、15年、中国のアウトバンド客は1億2千万人規模に達し、海外での観光支出も6841億元(約10兆6035億円)規模になった。これらを背景に、外資系企業は、中国の観光業の投資に対する意欲を高めており、投資の面で大きなポテンシャルがあることを示している。
米国ニューヨークに本部を置くユニバーサルスタジオは昨年、北京と、通州区にユニバーサルスタジオを建設することで合意した。同プロジェクトの総投資額は約500億元(約7600億円)で、うち中心エリアが約215億元(約3332億円)。中国旅游研究院の戴斌院長は、「ユニバーサルスタジオが、通州、ひいては北京の経済発展を牽引してほしい」と期待を寄せている。
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