今回の五輪に出場している多くの外国人選手の体に、中国のカッピング(吸い玉療法)の痕が見られる。米男子水泳選手のマイケル・フェルプスは、カッピングの熱狂的なファンと言っても良いほどだ。科技日報が伝えた。
しかしカッピングに夢中になっているのは、フェルプスだけではない。報道によると、米水泳代表の間でカッピングが流行しており、体操選手のアレクサンダー・ナドアもカッピングの痕を披露している。
そこで気になるのは、カッピングは運動による痛みや疲労の軽減にそれほど効果があるものなのだろうか?
国家体育総局体育科学研究所運動健康・回復研究センターの趙鵬研究員は「選手が日常的にカッピングを受けるのは、圧力により局部的に毛細血管の拡張・充血を起こし、冷えを取り除き、筋肉の疲労を和らげ、末端の血液循環をスムーズにし、局部的な痛みや凝りを解消する効果があるためだ。カッピングは特に水泳選手の間でよく利用されている。これは水泳選手が長時間冷たい水の中に浸かり、しかも激しい運動をするため、多くの人の体に冷えの症状が生じているためだ」と説明した。
とはいえ、カッピングに本当に治療効果があるかについては、臨床上の確かな証拠が不足している。アメリカ癌学界は、カッピングの健康促進に関する証拠は存在しないとしている。カッピングの「顕著な効果」はどれも個人的なケースであり、厳格な臨床研究を受けているわけではないという。
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