20日、広州南国書香節で抗日戦争を題材とした長編小説「己卯年雨雪」の鑑賞会が開催された。同作品の作者で、広東省出身の有名作家・熊育群さんは、「今ある平和は簡単に手に入るようなものではない。現代人には平和を愛する、善良な人間の心を探求し、守り続けてほしい」と述べた。中国新聞網が伝えた。
同作品は湖南省長沙市での戦いと「営田惨殺事件」を背景とし、当時の抗日戦争の歴史を忠実に描いている。これまで書かれてきた戦争小説とは異なり、同作品では中日両方の視点からストーリーを展開し、中日両国の人物の対話形式となっている。中日両国の民族の文化、心理、美学の面においての衝突や矛盾、その内側にある複雑な事情を描いている。
同作品をアレンジしたモダンダンスが鑑賞会のオープニングに披露された。日本の作家の元山里子さんは鑑賞会で中国語と日本語の両方を用い、八路軍兵士だった日本人の山辺悠喜子さんからもらった手紙を朗読した。手紙には、山辺さんが抗日戦争中に中国の東北部で生活したことや、彼女がかつて中国の八路軍の兵士として抗日戦争に参加したことがつづられている。また、手紙の中で山辺さんは、「己卯年雨雪」を読んで心が激しく動かされ、同作品によって大切な記憶が思い起こされ、同作品に書かれていた内容が彼女の心に強く響いたと語っている。
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