習近平総書記は17日、「一帯一路」(the belt and road)建設推進事業座談会に出席し、重要談話を発表した。習総書記は談話で「『一帯一路』建設を契機に、国を跨ぐコネクティビティを展開し、貿易と投資の協力水準を高め、国際的な生産能力と装備製造の協力を推進することの本質は、有効供給を高めることで新たな需要を掘り起こし、世界経済のリバランスを実現することにある」と指摘した。これによって、「一帯一路」建設の踏み込んだ推進に向けた方向性が一層明確にされるとともに、世界経済が世界金融危機の暗雲から脱し、力強い回復と持続可能な発展を実現するための新たな考えの筋道が示された。(文:王義桅・中国人民大学教授。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
それでは、「一帯一路」建設は世界経済のリバランスをどう促進するのだろうか。筆者はおおむね3つの面があると思う。
第1に、原動力のリバランス。世界金融危機発生以来、中国は世界経済の成長にとって名実ともに重要な動力源となり、経済の増分は世界全体の30%以上を占めた。「一帯一路」建設とは、中国が自国の発展の急行に各国が同乗することを歓迎し、世界各国と国際組織が協力に参加することを歓迎するということだ。「一帯一路」イニシアティブはインフラ整備に注目し、「沿線国の工業化推進、近代化、及びインフラ水準向上の差し迫ったニーズを支持する」。そのもたらず成長の原動力は力強く持続的なものとなる。中国は世界で道路・鉄道建設を支援し、工業パークを設立し、プロジェクトに協力するたびに、経済成長の動力源の種を蒔いており、これによって経済成長の原動力のリバランスを実現する。
第2に、発展のリバランス。西側諸国は現代の世界体制を構築し、「農村を都市に従属させ」「文明が開化していない、あるいは開花の途上にある国を文明国に従属させ」「農民の民族を資産階級の民族に従属させ」「東洋を西洋に従属させた」。このグローバル化はある意味において歪んだグローバル化、発展不均衡のグローバル化だ。これに対して「一帯一路」建設は政策、施設、貿易、資金、人心のコネクティビティによって偏向を正す。陸海の統合的計画、内外の統合的計画、政経の統合的計画という3大統合的計画によって、内陸地域―沿海地域、国内外及び政治―経済発展のリバランスを実現し、無数の発展途上国の二元経済構造を変える。エコ・シルクロード、健全なシルクロード、スマートなシルクロード、平和のシルクロードを共に築くことで、国連の「持続可能な開発のための2030アジェンダ」を力強く推進して、発展のリバランスを実現し、「一帯一路」建設が中国だけでなく沿線各国の人々に幸福をもたらすようにする。
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