このような局面は地域経済の発展局面にほぼ合致する。北には北京があり、東には上海が控え、南方の中心には広州と深センの両市が並ぶという局面だ。
北京と上海は強い力のある一線都市として、名実ともに全国の中心都市となり、資金規模はどちらも10兆元を超えた。北京市統計局がまとめたデータをみると、昨年末の同市内の金融機関(外資系を含む)の人民元・外貨建て各種預金の残高は12兆8573億元で、年初に比べて1兆5248億7千万元増加し、省区市の中では広東に次ぐ2位だった。
全国2位の経済大省の江蘇省は、資金ストックが11兆1千億元に上り、省区市の3位になった。同省の3大都市の資金ストックをみると、南京市が2兆6471億元、蘇州市が2兆5231億元、無錫市が1兆3181億元となっている。3市を合わせると6兆4883億元になり、同省全体の約6割を占める。
広東、北京、江蘇、上海に続く5位の浙江省も、資金ストックが10兆元の大台に迫り、昨年は9兆元あまりだった。興味深いのは、同じく沿海の発達した省でありながら、浙江のGDPは山東省の7割に満たず、人口も山東の56%しかないが、資金ストックでは5位で、6位の山東を1兆元以上引き離したことだ。これは主に、浙江の産業構造が民間経済主体であり、民間の資金が山東より潤沢で、資本市場もより活発であること。一方の山東は重化学工業と農業が中心で、資金のフローが比較的小さいことによるとみられる。
西部の人口大省の四川省は山東に次ぐ7位で、資金ストックは6兆元に達した。四川は上位の山東との開きも大きいが、下位の河北省、河南省との開きも大きい。8位の河北と9位の河南の資金ストックはそれぞれ4兆8千億元前後で、10位の遼寧省との開きは非常に小さいものだった。
番付の下位をみると、資金ストックが2兆元を下回る省区市が9カ所あり、そのうち海南省、青海省、寧夏回族自治区、西蔵(チベット)自治区はいずれも1兆元に届かなかった。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年9月7日
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