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人民網日本語版>>政治

国際テロ対策には「病状に応じた投薬」が必要

人民網日本語版 2016年09月12日14:59

2001年9月11日、米ニューヨーク・世界貿易センタービルのツインタワーがテロ攻撃で倒壊し、全世界が驚愕した。それから15年、世界のテロ対策は依然厳しい状況にある。米国、欧州、中東などでテロの頻度と激しさが増している。「日に日に厳しさを増すテロ対策の状況に国際社会はどう対処し、『叩くほどテロが増える』悪循環からどう脱すればいいのか」と改めて再考し、問わずにはいられない。

■「次の15年も無駄にするわけにはいかない」

例年同様、今年の9月11日には全米各地で米同時多発テロ追悼行事が行なわれた。だが例年と異なるのは、今年は米大統領選の年であり、テロ対策をめぐり候補者の政策が全く異なることが、米国を深く引き裂いているということだ。頻発する銃撃事件やテロの暗い影の下で暮らす米国民はかつての安全な感じを取り戻せずにいる。テロ対策は解答のない難題へと変わりつつある。

米同時多発テロ発生から1カ月後、米国は対テロ戦争を発動した。対テロ戦略において、ブッシュ米大統領(当時)は「単独行動主義」と「先制攻撃」の理念を打ち出し、強化し続けた。「ブッシュ大統領はテロ組織の生息地を壊滅すればテロリストを完全に消滅させられると考えていた。だがテロリズムはかえってさらに多くの場所で出現した。長期的に見て、米国の戦略ミスによってテロの脅威は高まり、テロ対策任務を一層困難にした」と、米国務省で元テロ対策を担当したダニエル・ベンジャミン氏は分析する。

オバマ大統領は就任後、対テロ戦略において全面的縮小の方針に転じ、アフガニスタンとイラクからの米軍撤退のタイムテーブルを速やかに示すと同時に、初めて本土をテロ対策の最も重要な「戦場」と位置づけ、戦略の重点も「域外でテロを叩く」から「国内のテロを防ぐ」へと転じた。

だが、国際社会の合同打撃を受けてアルカイダが次第に息をひそめる中、米軍撤退後の大きな権力の空白はかえってテロの新たな温床を生んだ。オバマ大統領は対テロ政策の重点を国内へと転じたが、ボストンマラソン爆発事件、カリフォルニア銃撃事件、オークランド銃撃事件などの事実は、テロをどう取り締るかが依然難題であることを証明している。

「われわれには新たな対テロ戦略が必要だ」。米同時多発テロ調査委員会委員長のトーマス・キーン氏とリー・ハミルトン氏は9日「われわれは次の15年も無駄にするわけにはいかない。テロ対策は長期的なプロセスだが、つまるところ、正しい戦略こそが唯一の希望だ」と呼びかけた。


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