第11回G20サミットは5日、杭州サミットコミュニケを採択して滞りなく閉幕した。杭州サミットは過去最多の29の合意にいたった。その一里塚的意義は、主に3方面に体現されている。(文:石建勲・本紙特約論説員、同済大学財経研究所所長。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
第1に、杭州サミットは世界経済発展のために新たな方向を指し示し、新たな道を計画し、新たな原動力を注ぎ込んだ。現在、世界経済は全体的に回復態勢を保っているが、成長の原動力の不足、需要の不振、国際貿易・投資の持続的低迷といった多重のリスクと試練に直面している。G20は危機対応制度から長期有効なガバナンス制度へのモデル転換、短期政策重視から短中長期政策も同様に重視するモデルへの転換を迎えている。どのようにして試練に対処するのか?どのようにして世界経済を急速な回復過程へと導くのか?世界は杭州に焦点を合わせた。
杭州サミットは期待に背かず、「G20革新成長ビジョン」を採択し、科学技術革新を柱とする一連の具体的な行動計画を定め、世界経済の持続的で健全な成長の道を根本的に探る決意を示した。ビジョンは初めて世界の成長の中長期的な原動力に焦点を合わせ、初めて構造改革の優先分野、指導原則、指標システムを定めた。サミットは「G20世界貿易成長戦略」「G20世界投資指導原則」という歴史的意義を持つ文書もまとめた。後者は世界規模で初の多国間投資規則枠組であり、世界投資ガバナンス分野の空白を埋めるものだ。
第2に、杭州サミットコミュニケは画期的意義によって歴史に記されるものとなる。コミュニケは世界のコンセンサスを凝集しており、世界のパワーを結集し始めた。中国が主催国として、時代の潮流に順応し、世界の人々のニーズに応え、中国の知恵を提供し、中国の案を示した結果だ。中国は杭州サミットのテーマを「革新的で、活力ある、連動した、包摂的な世界経済の構築」と定めた。これは成長方式の革新、世界経済・金融ガバナンスの整備、国際貿易・投資の促進、包摂的・連動的発展の推進という4つの重点分野から、価値ある、実行力あるコンセンサスの形成を希望したものだ。
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