国慶節大型連休　韓日泰欧が中国人観光客争奪戦 (2)

タイは高級化路線をうち出して、国慶節のビジネスチャンスを迎える。報道によると、タイ政府は今月初めに中国政府との間で、超格安ツアーのいわゆる「0ドルツアー」を拒否する了解覚書（MOU）を締結し、観光産業の活性化をはかった。タイ政府は、格安ツアーを拒否して、タイを訪れる中国人観光客の満足度を高めることができれば、2017年には観光収入が165億ドル（約1兆6624億円）に達して記録を更新すると自信をみせる。タイ政府の関連責任者は、「低価格ツアーをなくすと中国人観光客は一時的に減少するかもしれないが、長期的にみればこうしたやり方はタイ観光産業の発展にとってプラスになる」との見方を示す。

世界で外国人観光客が最も多く訪れるフランスは、テロ事件により中国人観光客が減少したため、最近は「安全都市キャンペーン」を展開している。米国ニューヨーク市と上海市は今年7月に観光合意を締結し、両市間の観光交流を拡大することを決定した。中国人観光客の増加を目指す「中国2020戦略」を早くからうち出してきたオーストラリアは、国慶節にあたって、中国各都市のソーシャル・ネットワーキング・サービスを利用して観光客の呼び込みをはかっている。

韓国は政府も企業も準備に忙しい。韓国観光発展局中国部の李賢進副部長は、「今年の国慶節連休期間に韓国を訪れる中国人観光客は、昨年（のべ20万人）よりも増えて、のべ22万人に達するものと期待される。韓国政府は査証発給手続きを簡素化し、さまざまなイベントをうち出して中国人観光客の訪韓を歓迎し、中国で影響力をもったブロガーなどを招待する予定だ」と話す。

報道によると、ソウル市は国慶節連休期間を中国人観光客歓迎週間とし、さまざまなイベントを準備する。韓国流通当局は今月29日に開幕した観光・ショッピングイベント「韓国ショッピング・観光体験イベント」を積極的に活用し、中国人観光客の呼び込みに力を入れたい考えだ。家電、自動車、化粧品など多くの商品が値下げされ、最大で80％の値下げになるという。K-POPのコンサートなどの体験イベントも各種準備されている。大手デパート関連部門の責任者は、「国慶節が年に1回しかないのが残念でならない。韓国にとって恵みの雨だからだ。国慶節が韓国のショッピング・観光体験イベントにちょうどぶつかるため、韓国の各業界は厚い期待を寄せ、手ぐすねを引いて待ちかまえている」と話す。（編集KS）

「人民網日本語版」2016年9月30日