2016年9月30日  
 

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高齢化社会の日本に「高齢者専用ツアー」がないワケは?

人民網日本語版 2016年09月30日10:45

中国国家旅游(観光)局が発表した「旅行社高齢者観光サービス規範」が今月1日から正式に実施されている。同規範は、高齢の旅行者の合法的権益を一層保障し、旅行社の経営行為やサービス内容を規範化し、旅行社業界のサービスの質を向上させ、高齢者の旅行を対象にしたサービスに対する要求を明確化している。これら基準は、高齢者を対象にした旅行商品を提供している旅行社に適用されている。 新華社が報じた。

同ニュースを見て、筆者は日本の旅行業関係者数人を取材したところ、日本には高齢者専用のツアーを対象にした法規がないことが分かった。また、そもそも日本の旅行社は、高齢者だけを対象にしたツアーを企画することもないという。その理由の一つに、多くの人が「高齢者」と呼ばれたり、「年長者」と冠されたりすることを嫌っており、家族や親戚でない限り、退職した高齢者であっても、「おじいちゃん」や「おばあちゃん」と呼ばれることも嫌うことが挙げられる。

そのため、旅行社は高齢者向けのツアーを企画していても、高齢者の気分を害することがないよう、「これは高齢者のためのツアー」とわざわざ言うことはない。高齢者専用のツアーがないということであれば、そのようなツアーを対象にしたサービス規範を制定する必要もなくなる。

日本の社会で高齢化が進むにつれ、旅行業の競争も日に日に熾烈になっており、各旅行社は必然的に一層行き届いたサービスを提供し、利用者にリピーターとなってもらえるよう努力している。そうなると、法外な旅行費を請求したり、サービスのクオリティを下げたり、途中で料金を上げたりして、自分の会社の評判を落とすようなことも自然となくなる。日本の旅行業関係者によると、サービスに満足し、十数年同じ旅行社を利用している高齢者もいるという。


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