安倍晋三首相は、労働者数を増加させるために、女性の職場復帰を奨励しており、女性の社会参画を促進して、強い経済を取り戻そうとする目標を掲げている。そして、2020年に第1子出産後の女性の継続就業率を55%にまで引き上げたい考えだ。しかし、あるメディアは、「政府は、女性の活躍や社会進出を唱えているものの、女性の給料は依然として安く、非正式員が多く、安倍政権は女性を人件費の安い労働者と見なしているだけで、実際には『ウーマノミクス』は中身のないスローガン」と批判している。
第一四半期(1-3月)を例にすると、働いている女性の数は、男性とほとんど差がないものの、正規社員として働いている女性は少なく、その質には差がある。同期間の非正規社員のうち、女性が68%を占めていた。
企業が正規採用のハードルを高く上げ、各家庭の生活費も高騰しているのを背景に、女性、特に主婦がアルバイトやパートの主力となっており、そのような女性の給料や福利厚生は正規社員を大きく下回っている。
バブルが崩壊し、「失われた10年」、「失われた20年」と言われている間に、成長の原動力不足やデフレなどが、長期にわたって日本経済の足かせとなってきた。安倍首相は政権を握って以降、「アベノミクス」を実行しているものの、その效果は思わしくなく、構造改革を実現するのは一層難しくなっており、未だに経済低迷を脱出できていない。
これらを背景に、景気回復の見通しが立たず、企業の経営拡大や従業員増員の意思は薄く、昇給などはもっての他である状態。社会に進出する女性にとっては一層厳しい状況となっている。そして、「男女差別」という山を乗り越えるための道も険しくなっており、日本が公平な待遇を受ける社会の実現もなかなか進んでいない。(編集KN)
「人民網日本語版」2016年10月18日
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