文化を伝えてくれた中国に感謝を表そうと、日本の公益社団法人・服飾文化研究会は8日、中国婦女児童博物館に、華やかな「打掛」と「黒引き振袖」を無償で贈呈した。中国新聞網が報じた。
「打掛」と「黒引き振袖」にはそれぞれ60年、90年の歴史があり、結婚式の時に新婦が着用する。同会の渡辺知恵会長(86)によると、それぞれの着物に描かれている鶴、鳳凰、ボタンなどの柄は、古代中国から日本に伝わったもので、織ったり、染色したり、刺繍を入れたりする技術も中国から伝わった。
渡辺会長は、「着物を贈呈することで、一人でも多くの中国の方に、中国文化は日本で非常に重視されてきたことを知ってもらいたい」と語った。
中国婦女児童博物館の劉華彬・副館長が、同会に収蔵証書を授与し、「中国と日本は一衣带水の隣国。両国間の文化交流の歴史も長い。この2着の着物は非常に気品があり、知恵と伝統技術の結晶であるだけでなく、人類の貴重な文化遺産でもある。当館はこれをきっちり保存・保管し、来場者に鑑賞してもらう。そして、後の世代にも知ってもらい、さらには継承してもらう」と語った。
渡辺会長は2着の着物の着付けの仕方も披露。「毎年、中国人留学生を招いて、振袖を試着してもらっている。若い人が来ると、遠くから親戚の子供がやって来たかのようで、とても親しみを感じる」と話した。
服飾文化研究会は非営利団体で、1975年に創立された。会員のほとんどが服飾文化を愛する一般の主婦だ。
中日の若者の文化交流を促進しようと、代表団は今後、北京語言大学や北京外国語大学でも、着物の試着イベントを行う計画だという。(編集KN)
「人民網日本語版」2016年11月10日
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