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中国、日本のアニメーション映画ブームとなっているワケは? (2)

人民網日本語版 2016年11月28日09:54

安い製作費・高収益が中国公開の後押し

今年、中国でなぜ次々と日本のアニメーション映画が公開されているのだろう?これは、昨年の「STAND BY ME ドラえもん」が記録的な興行収入となったことと無関係ではない。同作品は、中国で公開される日本のアニメーション映画にとっては、ターニングポイントとなった。昨年4月、日本より約1年おくれて公開となった同作品の中国における興行収入は5億4千万元(約86億4千万円)と、日本の興行収入を超えるという、驚くべき記録となった。この記録に中国の洋画配給市場と日本のアニメ界が大きな刺激を受け、今年の日本のアニメーション映画ブームにつながった。

日本のアニメーション映画が中国でも人気となっていることは、安い製作費・高収益ということとも関係がある。日本のアニメーション映画が中国で公開されるとなると、ほとんどが中国の配給会社が配給権を買って「洋画」として上映されるため、日本の製作会社側は興行収入の配当に関与しない。日本のアニメーション映画は、配給権が比較的安いため、高収益を上げられる可能性も高くなる。

中国の映画会社が、日本のアニメの投資や配給に参加しているのも、日本のアニメーション映画が、中国でいち早く公開される要因の一つとなっている。今年に入り、中国の動画配信サイト・優酷土豆や愛奇芸、映画製作会社・光線影業などは、「NARUTO -ナルト-」に投資・配信したり、「ちびまる子ちゃん」を配信したり、「君の名は」の公開に関与したりした。これにより、日本のアニメーション映画の日本での公開と中国での公開時間にそれほど差がなくなり、中国市場におけるマーケティングも非常に強化された。

日本の漫画のファンが中国での大ヒットの立役者

日本のアニメーション映画が中国でも人気になっていることは、中国には膨大な日本の漫画ファンがいることとも無関係でない。日本は「漫画大国」で、「二次元」を特徴とする漫画やアニメは海外で非常に高い人気を誇る。例えば、日本で、「漫画の神」と称される手塚治虫の「鉄腕アトム」などの代表作品は、中国のほとんどの70後(1970年代生まれ)や80後(80年代生まれ)にとっては、子供の頃の良き思い出となっている。また、漫画家・臼井儀人が1990年に「漫画アクション」で連載を開始した「クレヨンしんちゃん」は、92年にテレビアニメ化され、中国でも広く人気を獲得した。日本では93年から、毎年4月に「クレヨンしんちゃん」の劇場版が公開され、臼井儀人が09年に亡くなってからも、変わらずそのパターンが守られている。日本のアニメを中国で支えている膨大なファンは、それが映画化されてからも、大ヒットの立役者となっている。(編集KN)

「人民網日本語版」2016年11月28日


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